面接の準備

面接では何を聞かれるのか分からず、不安に感じることが多いと思います。本学科の面接は、選抜するのではなく、その人の「人と なり」を知るために行っています。加えて、多くの受験生は、緊張して良いところが出せずにいると思います。そこで 本学科の面接官は、できるだけ緊張しないように、緊張していたら緊張をほぐしてあげて、良いところを一杯探す面接をしています。

しかし10分程度の面接で、面接官側からしたら良いところを聞き出す、受験生側からしたら良いところをアピールするのは難しいです。ここでは、受験生側の準備方法を示します。

想定質問への回答準備

最近はプレゼンテーションの仕方を習うことも増えましたが、それでも自分の長所・売りなどを積極的に話すことに慣れていない人が多いかと思います。そこで、あらかじめ自分自身のことを色々考えておく必要があります。それが面接の準備です。

面接の準備では主に以下の質問を想定して、質問の答えを紙に書きだすと良いでしょう。面倒なので、頭の中で回答するという人がいますが、それでは面接の準備になりません。箇条書きでも、殴り書きでもよいです。紙に書きだしてください。

志望理由

情報工学に興味を持ったきっかけは人それぞれだと思います。興味を持ったきっかけを思い出して、以下のことを明らかにしていく必要があります。

就職用のアドバイスになりますが、「名詞ではなく動詞で考える」というのも効果的だと思います。「Webシステムに興味がある」ではなく、「Webで買い物できることに興味がある」などです。

高校生活で頑張ったこと・思い出に残ったこと

高校生活で頑張ったこと、思い出に残ったことを聞かれます。人それぞれだと思いますが、以下を例に、思い出してください。このとき、「文化祭」、「体育祭」、「修学旅行」は類似の回答が多すぎて、受験者の努力や個性の評価が難しいです。これらしか思いつかない場合は仕方がありませんが、できるだけ違うことを言えると印象に残りやすいでしょう。高校1,2年生の皆さんは、これらを踏まえて、残りの高校生活を送ると良いでしょう

大学生活でしてみたいこと

大学生は高校生に比べて、自由な時間が多いです。そのため、どのような大学生活を送るかというのが、非常に大事になります。どのような大学生活を送ろうと思っていますか?

進路について

大学は通過点です。大学を卒業後の進路をどのように考えているでしょうか?

書き出した内容の推敲

それぞれ紙に書きだしてみたでしょうか?

書き出した内容を見てください。例えば志望動機で「高校の授業でコンピュータの授業をして面白かったから」などと短い文章で書いていないでしょうか? これを発展させます。つまり、どこが面白かったのか、とか、面白くて、その後どうしたのか、などなどです。つまり、

という疑問を元に話を膨らませていくのです。例えば以下のように話が膨らんでいくかと思います。

高校の授業でコンピュータの授業がありました。Excelを習ったのですが、合計が自動で集計されるのが非常に便利に感じました。しかも、データを変更すると、合計が再計算されるのが、さらに便利だと思っただけでなく、仕組みに非常に興味を持ちました。この再計算の仕組みを色々調べてみたのですが、どうしても分かりませんでした。そこで、大学に行けば、この疑問が解消できるのではないかと思いました。

上記の例ですが、「情報工学科を志望した動機」になっていますが、なぜ「神奈川工科大学を選んだのか」については応えていません。今度は、「僕(私)はなぜ神奈川工科大学に入ろうと思ったのだろう?」という疑問に応えていくことを考えて、文章を書いていきます。

これらを繰り返していくと、非常に長い文章ができるかと思います。この文章への書き出すことが、面接の準備になっています。以下の「志望利用書のまとめ方」で、詳しく述べます。

志望利用書のまとめ方

志望理由書の提出を求められることがあります。就職時にも、同様の物が求められ、自己PR書などと呼ばれす。この志望理由書・自己PR書を書く時も、上記の「書き出した内容の推敲」が役に立ちます。そもそも志望理由書(自己PR書)は、面接をスムーズに進めるためにあるからです。

志望理由書は、通常文字数制限がありますが、その文字数制限の3倍から5倍くらいの文章を書きましょう。実際に提出する書類は、作成した文章の概要(あらすじ)を抜粋して書きます。これは面接の対策になります。

あらすじを作るのが面倒なので、エピソードを1個に絞ってしまう人がいます。これは良くありません。出来る限り、多くのエピソードをちりばめ、面接官が質問しやすいようにしましょう。そのような文章を書くと、先に述べたように「あらすじ」のようになるかと思います。

志望利用書の作成」が面接に役立つわけ

面接官の立場になって話を進めます。面接では、色々話をすることでその人の「人と なり」を見たいのですが、初対面ですので何を話して良いかお互い分かりません。そこで、志望理由書を見ながら、色々質問していきます。学生(高校)時代に頑張ったことなどを、その人の言葉で聞きながら、その人の「人と なり」をみます。志望理由書(自己PR書)は、その人が一番頑張ってきた分野、得意な分野について書かれているので、そこを聞きます。頑張ってきたところなので、その人の言葉で、個性あふれる話が聞けます。面接官はこの個性あふれる話を聞きたいのです。

多くの皆さんは謙遜して、大したことないというかもしれません。そんなことはありません。実際に頑張ってきた話は、人疎ぞれなので、個性溢れます。大変興味深いので、面接官として是非聞かせてほしいところです。

先の話に戻りますが、いきなり自己アピールをしても困ります。「頑張るのが当たり前」、「これくらい頑張った内に入らない」と思い、今まで気に留めてなかったかもしれません。これらを思い出します。「毎日(日曜日を除く)、朝練は休まなかった」とか、「ほかの人が手を抜いていた作業を一生懸命やった」などなど、実際にやっていたら色々出てくるはずです。ですが、面接では急に思い出せません。ですので、紙に書きだすのです。志望理由書の文字数制限の3倍から5倍くらい書きだすのです。

志望理由書には書かれていない、より詳しいことを聞かせてもらうことで、その取り組みに対する真剣度合いが分かります。志望理由書を書くときに、たくさんの文章を書いておくのは、この面接で色々聞かれた時の対策になっているのです。

逆に志望理由書に書いてあることと同じことしか話せないと、面接時間は長く感じるでしょう。試しに作成した志望理由書を朗読してみてください、数分で読み終わってしまいますよね。

質問の答えが短いと、面接官は新たな質問をしないといけません。すると、全体として質問数が多くなるため、面接が大変だったと受験生は感じることでしょう。質問に対して、多くの言葉で答えるというのは、質問数を少なくするテクニックでもあります (^_^)。

志望理由をはっきりさせるには「学習意欲を問う面接」のWebページ(リンク)も参考になると思います。見てみてください。