学習意欲を問う面接

面接の中には、「学習意欲を問います」と書かれている面接が少なくないです。ここでは、学習意欲を問う面接についての準備方法について述べます。

人生の目標

 ただ勉強だけしたいという人は少ないです。通常、勉強するのには目的があります。それが人生の目標になります。人生の目標は人それぞれだと思います。自分の言葉で話せるようにあらかじめ考えておく必要があります。面接の短い時間で考え出すのは無理があります。

目標の例として、身に着けたい技術がある、成りたい職業がある、などです。タイトルでは、「人生の目標」と大きく書いてしまいましたが、以下の例のように、目先の(それなりに大きい)目標でかまいません。
  • コンテストに出場したい(NHKロボコン、鳥人間コンテストなど
  • 資格を取りたい(基本情報技術者、管理栄養士など
  • なりたい職業がある(SEになりたい、人の役に立つ仕事をしたい、など)
たとえば、「SEになりたい」という単純な回答は、面接では良い答えにはなりません。何故、SEになりたいと思ったのでしょうか? これを踏まえて、「情報社会になっているから、SEになりたい」となるかもしれません。さらに質問すると、情報社会になると何故SEに成りたいのでしょう? このように何故何故を繰り返し、自問自答してください。そうすることで、自分の人生の目標が見えてくると思います。

(掘り下げていく例)
  • SEになりたい
  • 情報化社会だから、SEになりたい
  • 情報化社会で役立つ人材になりたいからSEになりたい
  • これからますます情報化社会が進み、今まで以上に水道・ガス・電気と同様な社会インフラになっていくので、この分野で役立つ人材になりたいからSEになりたい
  • これからますます情報化社会が進み、今まで以上に水道・ガス・電気と同様な釈迦インフラになっていく。特にネットワークは今後もっと重要性を増していくと思うので、ネットワークインフラを構築できるSEになりたい

志望理由

志望理由で大事なことは、上記でまとめた「人生の目標」が、本学・本学科でないと実現できないと主張することです。

そのためには、神奈川工科大学情報工学科のカリキュラム、教育方針などを知り、自分の「人生の目標」に合致している点を探さないといけません。

同様に、他大学・他学科では、自分の「人生の目標」に合致しないことを示す必要があります。そうしないと、「それは他の大学でも出来るんじゃない?」となります。

科目に取り組む意欲

 人生の目標、志望理由を踏まえて、大学生活で、どのようなこと(科目)を学びたいか明確に述べる必要があります 。
 端的に言えば、以下のようなことが例に挙げられます。
  • プログラミングを頑張りたいです。
  • 数学が苦手なので、克服したいです。
しかし、上記のままでは不合格です。大学進学の目的で話したとおり、「なぜプログラミングを頑張りたいのか」ということを掘り下げないといけませんし、掘り下げていった結果が大学進学の目的と合致していないと駄目です。

例えば、大学進学の目的で「SEになりたい」と言っているのに、科目に取り組む意欲で「英語を頑張りたい」というのでは、ちぐはぐ過ぎて、低評価になります。「総合:整合性」のところでも書いていますが、このようなギャップは無いようにする必要があります。今回の場合は、両方やりたいが、それを上手く伝えられていないのだと思います。つまり、大学進学の目的は「国際的に活躍できるSEになりたい」であり、そのために「英語を頑張りたい」となるのだと思います。

勉学目標

人生の目標(勉学目標)に対して、それを達成するための期間を定めて、その期間に対しての何段階かの小ゴールが設定されていると、より良いです。

小ゴールの設定は逆算していくと、簡単に求まることが多いです。例えば以下の通りです。

  (小ゴールの設定のために掘り下げる例)
  • SEとして就職したい
  • 就職活動開始までに、基本情報処理技術者を合格しておき、就職活動に役立てたい
  • 就職活動は、3年生の終わりから始まるので、3年生の秋(10月)の基本情報処理技術者試験を合格しておく
  • 一度で受かるか自信はないので、3年生の春(4月)には、基本情報処理技術者試験を受ける
  • 午後問題のプログラミングは、短期間では身につかないので、1年前から準備を始める(2年生開始時)

総合:整合性

学びたいところを真剣に考えることで、大学進学の目的が明らかになったように、相互の矛盾を解決していくことで、自分のやりたいことを正確に伝えられるようになります。そのため、各項目(人生の目標・志望理由・科目に取り組む意欲)を行ったり来たりし、矛盾が無いかを見直すことで、矛盾がなくなるのはもちろんのこと、自分の気持ちが整理できます。

これらは短時間でまとまるものではありません。多くの時間をかけてください。また、頭の中で考えても上手くいきません。面倒くさがらずに紙に書きましょう。「書くことは考えることである」という言葉もあります。

「面接の準備」のページ(リンク)もお読みください。


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